コーポレート・ボランティア・プログラム


認定NPO法人ハンズオン東京は、コミュニティのニーズに合った有意義なボランティア活動の場を提供することにより、社会へ貢献し、ボランティアリズムを浸透させ、コミュニティのニーズに応えるリーダーを育成することをミッションとしています。ハンズオン東京のコーポレート・ボランティア・プログラムでは、企業にお勤めの方に意義あるボランティアの機会を提供し、地域社会でのボランティア活動により深く関わるためのお手伝いをいたします。

ハンズオン東京のコーポレートボランティアプログラムにご興味のある方は、事務局(info@handsontokyo.org)までお問い合わせください。

 

■コーポレート・ボランティア・プログラム 2022 

ハンズオン東京は、新型コロナウイルスの影響を鑑み、2020年からは活動の軸足をオンラインに移してボランティア活動やイベントを実施してまいりました。「ニューノーマル」へ移行した 2022年は、よりコミュニティのニーズに合ったプログラムを提供できるよう、オンラインでの活動とともに対面での活動を再開。企業ボランティアの皆さまの熱意あるサポートにより、地域のパートナーを支援する活動を続けることができました。

ここでは、バンク・オブ・アメリカ、バークレイズ、アッヴィ合同会社、SAP ジャパン株式会社、アレクシオンファーマ合同会社、ナティクシス日本証券株式会社、リシュモン ジャパン株式会社 カルティエ、日本 GLP 株式会社ほか、私たちの企業パートナーの皆さまとともに実施した 2022年のプログラムの一部をご紹介いたします。

企業ボランティアの皆さまには、児童養護施設で生活をする子どもや、障がいのある方々のLife Skillsプログラム、環境問題への取り組み、アウトサイダーアート(障がい者アート)キャラバン、クラフト作り、ブラインドジョギング、料理教室、英語・日本語教室、乳児院や児童養護施設の支援などに対し、ご寄付やランティア活動でサポートしていただきました。ご協力いただいた企業の皆さまに、心より感謝申し上げます。 


児童養護施設・児童福祉施設

■STEM プログラム
子どもたちに STEM(Science, Technology, Engineering, Mathematics=科学・技術・工学・数学)分野に興味を持ってもらうための活動を行いました。企業ボランティアの皆さんには、子どもたちが楽しみながら学べるよう、参加型の科学実験教室を行っていただきました。色の変化を楽しむ実験やミステリーボックス、そして、薬について楽しく学ぶプログラムで、「科学って何?」という興味を子どもたちからたくさん引き出していただきました。 
  



 
 

生活困窮状態にある若者支援

■オンライン日本語レッスン 
日本で暮らしている生活困窮状態にある留学生と母子支援シェルターで生活する海外国籍のお母さんのコミュニケーション向上のために、日本語のレッスンをオンラインで実施しています。企業ボランティアの皆さんは、それぞれのニーズに応えられるように工夫しながらレッスンを行っています。テキストを使うだけでなく、さまざまなトピックについて話し合い、日本語の理解や会話力を高めています。 
 
  


 

■ケアパッケージ (食料品・生活必需品を詰めたパッケージ) 
長期にわたる新型コロナウイルスの影響で、児童養護施設を卒園した若者たちや大学生をはじめとする若者たちの生活が困窮しています。そのような若者のために、食料品や生活用品を詰めたケアパッケージを届ける活動をしています。企業ボランティアの皆さんには、ケアパッケージに入れる食料品や生活用品の仕分け、パッケージの梱包などの作業をしていただきました。 
 



スペシャルニーズ

■Fun with English! 
企業ボランティアの皆さんと協力し、障がいのある方(小学生~大人)を対象にオンラインで英会話のレッスンを実施しました。このプロジェクトは参加者の皆さんに楽しく英語を学んでいただくことを目的としています。レッスンでは、アイスブレイクのあとに、お絵かきゲームや歌、季節の行事、好きな食べ物や趣味について英語でお話しをしました。この活動はボランティアの皆さんにとっても、国際交流の楽しさや異なるコミュニケーション方法を学ぶ良い機会となりました。 




■ブラインドジョギング 
走ることにより、多くの人は、達成感、解放感、挑戦心、喜びを得ることができます。NPO 法人アキレスインターナショナルジャパンの皆さんと一緒に活動をしているブラインドジョギングでは、ボランティアの皆さんには、視覚に障がいのあるランナーの伴走者になっていただきます。ランナーの皆さんが安心して楽しく走れるよう、伴走ロープを持ってコースの誘導をしていただきますが、ときには代々木公園のコースを走り慣れたランナーの方から「曲がるのはもう少し先のところですよ」と逆に優しく誘導されることもあります。視覚障がいのある方と一緒に楽しく会話をしながらジョギングやウォーキングをする、気持ち良く身体を動かせる活動です。 






■アウトサイダーアートキャラバン
アウトサイダーアート/アール・ブリュット(障がいのある方のアート)は、日本では比較的新しいジャンルのアートです。独学でアートを学んだ日本人アーティストの作品は、まだあまり知られていません。アウトサイダーアートの作品の素晴らしさを知ってもらい、正当な評価で購入につなげたいという思いから、LIVES プロジェクト( https://hataraku-taberu-warau.jp/ )の「LIVES × ART」の活動では、企業のオフィスでアウトサイダーアートキャラバンを開催しています。アウトサイダーアートにあふれた明るくクリエイティブなワークスペースは、社員の皆さんの創造性、生産性、幸福度を高めることができます。また、オフィス内、家族、友人とのコミュニケーションを円滑にし、社員同士のエンゲージメントまでも高めることができます。アウトサイダーアートキャラバンを開催することで、さまざまな表現があることを知るだけでなく、社会がアウトサイダーアートの価値を適切に判断することにつながります。

2022 年の活動では、多くの企業の皆さんにアウトサイダーアートを楽しんでいただくだけでなく、キャラバン終了後にはアートの購入もしていただきました。「LIVES × ART」は、これからも、アーティスト自身や福祉施設に誇りと利益をもたらす活動を行ってまいります。 


 

清掃活動 

■施設の清掃活動 
新型コロナウイルスの影響により、施設の皆さんにとって、毎日の掃除は、より負担のかかるものとなりました。企業ボランティアの皆さんには、さまざまな施設の清掃活動のお手伝いをしていただきました。病中の子どもと家族が滞在するため施設では、施設の清掃のほか、子どもたちとご家族が安心して暖かい気持ちで過ごせるよう、食事作りのお手伝いもしていただきました。特別支援学校や児童養護施設では、施設の中だけでなく、車両、エントランス、外階段、お庭の清掃、そして、遊具の整備、絵本のカバーがけなど、子どもたちが快適に過ごせる環境作りのサポートをしていただきました。障がいのある方のための福祉作業所では、通所している皆さんと一緒に、交流をしながら清掃をしていただきました。ボランティアの皆さんには、この活動を通して、それぞれの施設の背景や現状について知っていただき、コミュニティの一員として地域社会の課題について考えるきっかけにしていただければ幸いです。 


 

 

 

 


環境問題

■環境問題への関心を高める活動 
2022 年は、環境の分野で多くの新しいプロジェクトがスタートしました。そのひとつが、千葉県香取市の農園での農業プログラムです。耕作放棄地を再生した農園で、企業ボランティアの皆さんと一緒に、障がいのある方、児童養護施設の子どもたちがボランティアとして活動に参加し、収穫のお手伝いをしました。ボランティアの皆さんには、この活動を通して、農村の過疎化や耕作放棄地など日本の農地制度の現状や課題についても理解を深めていただきました。さまざまなバックグラウンドの方がボランティアとして参加したこの活動では、多様な個性や長所などをお互いにより深く理解する機会となりました。また、支援を受ける側になることが多い障がいのある方や児童養護施設の子どもたちにとっては、ボランティア活動を通して、地域社会との新しいつながりを得る機会にもなりました。
 


もうひとつの新しい環境分野のプロジェクトでは、NPO 法人森のライフスタイル研究所のご協力のもと、森林保全のための樹木の伐採を行いました。木の伐採は、日本本来の豊かな森林を取り戻すために必要なことですが、何よりも森林に暮らす多様な野生生物の保全に繋がります。この日のテーマは、「正しいことを、楽しく」。ボランティアの皆さんが樹木を伐採するにつれて、薄暗かった森が明るく広々とした森に生まれ変わっていきました。 
 

 
環境の分野で、最も多くの企業ボランティアの皆さんが貢献してくださったのが、川や街での清掃活動です。荒川クリーンエイドフォーラムとのコラボレーションで行っている荒川クリーニングは、2022 年は 18 回もの清掃活動を実施することができました。収集したゴミの総計は、燃やすゴミ 208 袋 (45ℓ)、燃えないゴミ 8 袋 (45ℓ)、ペットボトル 104 袋 (45ℓ)、ビン 86 袋 (25ℓ)、缶 56 袋 (25ℓ)、粗大ゴミ 69 個でした。環境問題の現状を知っていただくために、専門家によるセミナーも行いました。ゴミが私たちの社会や日常生活にどのような影響を与えるのかをより深く理解していただくことで、活動に対するモチベーションが更に高まり、大量のゴミの収集と共に環境保全に対する高い意識を持っていただくことができました。アメリカの環境 NGO 「Ocean Conservancy」の 2009 年のレポートによると、海洋ゴミの 50~80%以上が都市部に由来しているそうです。都市部で捨てられたゴミが河川に流れ込み、やがて海へ出ていきます。都市部のゴミが海で広がる前に、そしてマイクロプラスチックの破片になる前に、私たちはゴミを収集する必要があります。

ハンズオン東京では、多くの河川清掃を行うとともに、ゴミ拾い・社会貢献アプリ 「ピリカ」と連携し、SNS を利用しながら楽しくゴミ拾いができる活動を行っています。「ピリカ」は、世界中どこでも、いつでも利用することができます。「ピリカ」に登録してゴミ拾いをすることで、自分の貢献度がわかり、世界中の人とつながることができるため、このアプリでの活動は、環境問題に関心を持っている若い世代を中心に、人気が高まっています。 

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